仕組みと特徴

60秒ごとに給排気を切り替える「呼吸する換気」と、熱を逃さない蓄熱エレメント。なぜダクトレスで高い熱交換率を実現できるのか。その革新的なメカニズムと技術的根拠を詳しく解説します。


1台で給排気を完結させる「反転換気」

住宅の空気が入れ替わる合理的な新発想

一般的な第1種換気が家中に張り巡らせたダクトを通じて換気を行うのに対し、「せせらぎ」は各個室の壁面に設置したユニットそのものが熱交換を行います。

1台のファンが60秒ごとに正転(排気)と反転(給気)を繰り返す「呼吸」のようなサイクルが最大の特徴。排気時に室内の熱を蓄え、給気時にその熱を戻すことで、ダクト特有の圧力損失や内部の汚れといったリスクを根本から解消しました。1台2役の合理的な仕組みが、設計と施工に劇的な効率化をもたらします。


高性能セラミック蓄熱体

熱を逃がさないハニカム構造の蓄熱力

熱交換の要となるのは、ユニット内部に搭載されたハニカム構造の高性能セラミック蓄熱体です。

この蓄熱体は非常に大きな表面積を持ち、排気される空気から熱エネルギーを瞬時に回収・蓄積します。60秒後の給気時には、蓄えられた熱が外気を温めて室内に戻るため、最大93%という極めて高い温度交換効率を実現。さらにセラミックの多孔質特性により、温度だけでなく「湿度」も一定程度回収する全熱交換(潜熱回収)を可能にしており、冬場の乾燥や夏場の不快な湿気を和らげる効果も発揮します。

「HEXAGLOT」は高性能な酸化セラミックによる多孔質結晶で、六角形のハニカム状に成型されています。

急速・高効率で空気中の熱を吸収して蓄熱することができて、熱交換の心臓部といえる働きを担っています。

またハニカム型により表面体積比率を最大化させることになり、熱交換率93%を実現。さらに空気抵抗も減少し、ガウスファン03との組み合わせで、風量80m³/hを達成しています。

湿気はセラミック蓄熱体を通過するときに表面に吸着されます。また、しばらくすると吸着力は軽減されます。

その特性と反転時間を調整することで、室内の湿度を調整すること可能になります。


超省エネ・反転ファン

24時間365日静かに回り続ける心臓部

「せせらぎ」の心臓部を動かすのは、ドイツの高度なエンジニアリングに基づいた高性能ECモーター(DCモーター)ファンです。

24時間365日の連続運転を前提とし、摩耗が少なく長寿命、かつ極めて低い消費電力を実現。1棟あたりの電気代を年間700~800円(4台設置の場合)という低コストに抑えます。寝室への設置も考慮された高い静音性と、浴室などの湿気が多い場所でも使用可能な防水性能を兼ね備えています。60秒ごとの反転動作もスムーズに制御され、住まい手にストレスを感じさせない安定した換気性能を維持し続けます。

「ガウスファン03」は、ダクトレス熱交換換気システム「せせらぎ」のためだけに新たに高性能DCモーターを組み込むかたちで開発されました。

1台当たり24時間365日運転で、年間の電気料金は約190円と超低消費(1.6w/台)を実現しました。また、動作の安定性を実現するために内部マイコンで制御し、モーター軸にはダブルステンレスベアリングを採用。樹脂による完全防水被膜加工で、40度以下であれば食洗器での洗浄も可能です。


集中制御システム

1台で最大8台を集中管理

新築用「せせらぎ」は、1台の集中コントローラーで最大8台の換気ユニットを同期管理します。

各個室のユニットが「給気」と「排気」をペアで入れ替えるよう精密に制御することで、住宅全体の空気圧バランスを常に一定に保ち、効率的な空気の入れ替えを実現します。さらに、CO₂センサーや温度センサー(オプション)との連携により、室内の状況に応じた風量の自動調整も可能。プロの設計意図に忠実な、インテリジェンスな換気環境を最小限の配線で構築できます。

CO₂制御機能付きコントローラー

空気中のウイルス対策には、適切な換気が重要です。「せせらぎ-AQ」(AQ=Air Quality)は、二酸化炭素(CO₂)濃度を自動で測定・表示し、その値に合わせて換気量を自動制御する換気システムです。

人が集まる室内では、呼吸によってCO₂が増えていきます。CO₂濃度が高い状態は、空気がこもっているサインです。「せせらぎ-AQ」は、CO₂濃度に応じて換気量を調整し、室内の空気をより適切な状態に保つことで、ウイルスや細菌への対策をサポートします。

  • 約5秒の長押しでファンの運転が停止します
  • 風量選択ボタンで風量を4段階で調整できます
  • LEDの点灯でフィルター交換時期をお知らせ
    (約3の長押しで累積時間がリセットされます)
  • CO₂濃度によって色が変化します
  • 通常時は熱交換モードで運用してください
  • 給気のみのナイトパージモードになります

標準タイプ

  1. 約5秒の長押しでファンの運転が停止します
  2. 風量選択ボタンで風量を4段階で調整できます
  3. LEDの点灯でフィルター交換時期をお知らせ
    (約3の長押しで累積時間がリセットされます)
  4. 通常時は熱交換モードで運用してください
  5. 給気のみのナイトパージモードになります
  6. 風量に応じてLEDランプが点灯します(通常は風量1,2で運転してください)

ナイトパージモード

夏の夜、外気が室内より涼しいときは、ナイトパージモードが効果を発揮します。

ナイトパージモードは、室内にたまった熱気を排出しながら、外の涼しい空気を取り込むことで、夜間のうちに室内環境を整える運転モードです。

通常の熱交換運転とは異なり、給気・排気を連続して行う一方通行換気に切り替えることで、室内にこもった熱を効率よく外へ逃がし、自然の涼しさを上手に活用します。その結果、夜間の快適性を高めるだけでなく、エアコンの負荷軽減や省エネルギーにも貢献します。


屋外フード・周辺部材

防火地域に対応しながら美観と安全を両立

日本の厳しい建築基準や気候風土に適合する、多様な周辺部材を用意しています。

都市部の防火地域・準防火地域でも安心して採用いただける「防火ダンパー付フード」をはじめ、台風時の雨の吹き込みを防ぐ高耐候なステンレス製フードをラインナップ。壁内結露を防ぐ熱橋(サーマルブリッジ)対策や、外部の騒音を遮断する防音対策など、実務上の懸念事項をクリアする設計です。建物の外観デザインを損なわないコンパクトで意匠性に優れた形状も、多くのプロに選ばれる理由の一つです。

一般的な屋外フードの多くは上部が閉まっているため、空気の抜け道がなくなってしまいます。

そのため強風がフード内に入るとフード内の静圧が上がり、冷たい空気だけでなく、大きな風切音や粉塵などのゴミも室内に入り込んでしまうことがあります。

「せせらぎ」の暴風逆流防止野外フードは、雨・風・雪が入りにくい構造になっています。

その秘訣はフード上部に開口部を設けて、突風の場合でもフードトップから自然に空気が抜ける独自構造にあります。

上下開放型の形状が室内にそのまま外気が入りにくい状態を作り出しています。